タイルカーペットの施工
施工上の特性
- カーペットの歩行感や雰囲気を持ち、反り・突上げ・不陸がカーペットの厚みにより目立ちにくくなっています。
- カーペットはピールアップ系接着剤による前面接着工法によって施工して下さい。また、接着剤は冷暗所での保管が必須です。凍結すると使用できなくなりますので冬場は凍結に注意して下さい。
- メーカーによっては自己粘着タイプ(裏糊付き)のものもございます。自己粘着タイプの利点としては、接着剤の臭気軽減・施工時間の短縮・糊缶破棄不要等が挙げられ、作業効率の向上・環境改善につながります。
運搬・保管時の留意点
- 平な場所に梱包をとかず、ずらさず積載して保管してください。
- 尚、積載は80cmまでを限度とし積みすぎや、水漏れは避けてください。
- 積み過ぎや、水漏れはパイルの損傷(変形・変色等)の原因となります。(※目安:500角の場合 10枚で5003mm~5005mm程度)
- 積載例
施工手順
【下地の確認】・・・施工に適した下地とは?
- モルタル仕上げ・コンクリート仕上げ・プラスチックタイル・OAフロア
- 不陸や段差がある場合はレベル調整等を行い平滑にしてください。
- ゴミ・ホコリ・ワックス・油分。塗料等をしっかり取り除いてください。
- 水分を含む下地の場合は、水分率8%を目安とし、十分に乾燥していることを確認してください。
※下地が悪いと床材の仕上りが悪くなり各種クレームにつながる可能性があります。
【手順】
1)貼り方向・取り合わせを検討し、左右対称に割り付けます。
(デザイン指示の有無の確認が必要となります。)
〈2100×1900角スペースにおける割付例-500mm角の床タイルを使用として〉
中心から貼り始めた際、左右に端物が入る場合基準線を1/2枚分ずらして貼付け基準とします。
【NGパターン】 | 【OKパターン】 |
2)ピールアップ系接着剤を塗布します。臭いが気になる場合は換気を行ってください。
3)接着剤が半透明になるのを待ち、裏面の矢印等を確認しながらタイルカーペットを敷きこみます。
【市松貼り】 | 【流し貼り】 |
接着時は未乾燥の状態でタイルカーペットを貼ると剥がれなくなり、無理に剥がすとバッキング材の破壊につながります。
乾燥時間は塗布量や下地によっても異になりますが、以下目安となります。
吸水性下地 ⇒ 塗布量80~100g/m² | 乾燥15~20分 |
非吸水性下地 ⇒ 塗布量60~80g/m² | 乾燥20~25分 |
4)目地部はローラーで押さえておくと浮き上がり等が解消され仕上がりがきれいです。
無理な詰め過ぎは、目地部の突き上げの原因となりますので行わないでください。
5)OAフロアの場合はタイルカーペットをまたいで貼ってください。
6)自己粘着タイプのタイルカーペットは裏面が滑りませんので敷きこみの際注意が必要です。
7)壁際・見切り部分でタイルカーペットをカットする場合は、斜めのカットになりやすいので、垂直且つ正確な寸法にカットしてください。
また、出入り口・EV前等はタイルカーペットの全厚にあった見切り材を使用する必要があります。
【表カット】
カッターを深く入れ、一度にバック層まで完全にカットします。
残った場合はカッターを使って切り離します。
【裏カット】
切込みを行うタイルカーペットを一枚手前のタイルカーペットの上に正確にのせて合せ切りします。
厚さの半分までカッターをいれた後に、折り曲げて再度カッターで切落とします。
8)不備や接着剤等による汚れがないことを確認し、養生シートで必要に応じて養生してください。
施工完了後は直射日光・空調等の急激な温度変化を避けて下さい。
また、24時間は歩行を控え、台車等の通行は3日程度はお控え下さい。
500mm×500mmサイズの場合